
大学のレポートや仕事の資料作成、動画視聴などの普段使い用に、手頃な価格のノートPCを探しています。
セール時などで6万円台になっている「Dell 14」は、実際のところ使い勝手や性能はどうなのでしょうか?
結論から言うと、「価格以上の処理性能を持つ非常にコストパフォーマンスの高い一台」です。
2025年、コストパフォーマンスの良さで定評のあった「Inspiron 14」シリーズは、その名称をシンプルに「Dell 14 (DC14255)」へと変更。
本記事では、セール価格6万円台で販売されているこの注目モデルについて、実機を用いたベンチマーク測定結果と、実際の使用感に基づきレビューします。
この記事を書いた人

大学の情報システム部で働いている私だからこそ、学生のPC選びに詳しいんです。
多くの学生と接して、学生にぴったりなスペックや機能をしっかり把握していますから。
このPCは、作業効率を高める縦横比16:10の14インチ画面を搭載。 さらに、最新のRyzenプロセッサーと高速SSDのおかげで、レポート作成をしながら動画を見たり、資料をたくさん開いたりしてもサクサク動きます。
重量は約1.56kgと少しずっしりきますが、家の中での移動や、たまの通学なら許容範囲内。 6万円台で買えるのに、指紋認証やPD充電といった便利機能をしっかり搭載しているのが最大の強みです。
この記事では、「Dell 14 ノートパソコン(DC14255)」の実機を使って、特徴や性能を詳しくレビューしていきます。 この記事を読めば、「安くて使えるPC」として、なぜこのモデルが予算重視の学生や社会人におすすめなのかがきっとわかりますよ!
本記事はメーカー様より製品を貸与いただき作成しています。
目次
Dell 14 (DC14255)のスペック表からおすすめの人を解説

Dell 14 (DC14255)は、AMD Ryzenプロセッサーを搭載した14インチのスタンダードノートPC。 まずは主要なスペックを確認し、どのようなユーザーに適しているか解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home |
| ディスプレイ | 14.0インチ 2K (1920x1200) 非光沢 |
| CPU | Ryzen 5 220 ~ Ryzen 7 250 |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ | 512GB SSD |
| 重さ | 約1.54kg 〜 1.69kg (プラスチック/アルミ素材により異なる) |
| バッテリー | 54Whr (4セル内蔵) |
| 無線機能 | Wi-Fi 6、Bluetooth |
| インターフェース | HDMI、USB-C(PD + DP)、SDカード、USB-A×2、ヘッドホン端子 |
| カメラ | 720p HD または 1080p FHD (構成により異なる) |
| サイズ | 幅314.0mm × 奥行226.15mm × 高さ15.86〜19.90mm |
| 生体認証 | なし (※構成により指紋認証搭載の場合あり) |
どんな人に向いているか
このPCは「とにかく安く、でも動作が遅いのは嫌だ」というビジネスパーソンや学生、家庭用ユーザーに最適。
おすすめできない人
- モバイル重視: 毎日持ち運ぶため、軽量さを求める人
- クリエイター: 写真や動画の色味を正確に確認したい人
- ゲーマー: 息抜きに3Dゲームも遊びたい人
おすすめできる人
- 学生・ビジネスマン: 書類作成、Officeソフトの使用がメインの人。
- コスト重視派: 6万円台で、数年間快適に使える性能を確保したい人。
- 自宅利用メイン: 重量が約1.54kg〜1.69kgあるため、基本は自宅やオフィスで使い、たまに持ち出す程度の人。
Dell 14 (DC14255)のメリットを徹底解説

実機を使用して感じた、価格以上の価値を持つメリットについて詳しく解説します。
アルミ素材採用によるデザインとサイズ感

6万円台のPCといえばプラスチック製の安っぽい質感を想像しがちですが、Dell 14(当該モデルのアルミ構成)は筐体の一部にアルミニウム素材を採用しています。
シンプルで無駄のないスタイリッシュなデザインです。家の中でリビングから自室へ移動する際も、小脇に抱えてサッと持ち運べます。

実際に重さを測ってみると約1.56kgでした。14インチモデルとしては少し重めですが、リュックで背負えば苦にならないレベル。

大きさはA4用紙より少しだけ大きい程度でなので、通学用のリュックや大きめのトートバッグなら問題なく収納できるサイズ感です。

ディスプレイが開く最大の角度は画像の通り。180度フラットには開きませんが、机の上で使う分には問題ありません。

また、リフトアップヒンジを採用しているため、ディスプレイを開くとボディの奥側が持ち上がり、キーボードに適度な傾斜がつきます。これによりタイピングがしやすくなるだけでなく、底面に空間ができることで冷却効率も向上する設計になっています。

背面(裏面)は、スピーカーと通気口があるシンプルな作りです。
効率的な作業が可能な16:10比率のディスプレイ

ディスプレイは、近年のトレンドである縦方向に広いアスペクト比を採用。 従来のフルHD(1920x1080)よりも縦に120ドット分広いため、文書作成時の作業効率が格段に向上します。
- 表示領域が広い: WebサイトやWord文書を閲覧する際、一度に表示できる情報量が増え、スクロール回数が減少。
- 非光沢パネル: 蛍光灯などの映り込みが少なく、長時間の書類作成でも目が疲れにくい仕様。輝度も300nitsあり、屋内での視認性は十分です。
エントリー機としては高速なSSDとレスポンス
PCの快適さを左右するのはCPUだけではありません。本機に搭載されているSSDは、エントリークラスとしては破格の速度を持っています。
- 起動が高速: 電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまでの待ち時間が非常に短い。
- アプリ起動: WordやExcel、ブラウザなどのアプリが一瞬で立ち上がり、ストレスフリー。
日常的な動作において「重い」「遅い」と感じることはほぼないでしょう。
実用的なインターフェースとPD充電
低価格モデルではコストカットされがちな機能もしっかりと搭載されており、毎日の使い勝手が考慮されています。

左側面
- 電源ジャック
- HDMI 1.4
- USB 3.2 Gen 1 Type-A
- USB 3.2 Gen 2 Type-C (PD/DP対応)

右側面
- SDカードリーダー(フルサイズ)
- ヘッドセット(ヘッドホン/マイク)ジャック
- USB 3.2 Gen 1 Type-A
付属のACアダプター以外にも、市販のUSB PD(Power Delivery)対応の充電器で充電が可能。 スマホと充電器を共有できるので、大学に行く時の荷物を減らせるのが地味に嬉しいポイントです。
また、microSDではなく「フルサイズのSDカード」がそのまま入るのも特徴。デジカメで撮った写真をアダプターなしですぐに取り込めるので、写真などのデータを扱う際に重宝します。 HDMIは4K出力には非対応ですが、大学やオフィスのプロジェクター(基本フルHD)に繋ぐ分には全く問題ありません。
(※指紋認証リーダーは構成によって非搭載の場合があります。購入時にスペック詳細をご確認ください)
バッテリー持ちは良好。1日の外出なら充電器不要
54Whrのバッテリーを搭載しており、省電力設計のおかげでバッテリー駆動時間は実用的です。
実際にYouTube再生テストを行ったところ、輝度50%で約12時間、輝度100%でも約9時間の連続再生を記録しました。
半日ほど外出する場合であれば、重いACアダプターを持ち歩く必要はありません。
オンライン授業や面接にも安心のカメラ・マイク

テレワークやオンライン授業が当たり前になった今、カメラやマイクの性能も重要です。

FHD(1080p)の高画質Webカメラを搭載しており(※構成によりHDの場合あり)、オンライン授業や就活のWeb面接でも、明るく鮮明な映像を相手に届けられます。カメラには物理的な「プライバシーシャッター」が付いているため、使わないときはレンズを塞いでおくことで、カメラの切り忘れや不正アクセスによる盗撮を防ぎ、セキュリティ面も安心です。
スピーカーの音質は「まずまず」といったレベル。重低音の迫力こそありませんが、人の声はクリアに聞こえるため、通話やYouTube視聴には十分な性能を持っています。
キーボードの打ち心地
キーピッチは約19mmと標準的なサイズで、自然な感覚でタイピングが可能です。 キーストロークは浅めですが、打鍵感は柔らかく、長時間のレポート作成でも指への負担は少ない印象です。
2025年モデルの特徴として、「Copilotキー」が搭載されています。 生成AIをすぐに呼び出せるため、調べ物や文章作成の補助としてAIを活用する際に役立ちます。

エンターキーやバックスペースキーが隣接するDell特有の配列となっていますが、慣れれば違和感なく使用できるでしょう。

電源ボタンはキーボード右上に配置されていますが、クリック感が硬めに設定されており、誤操作を防ぐ工夫がされています。
Dell 14 (DC14255)の気になるデメリット

購入後の「思っていたのと違う」を防ぐため、スペック表には現れない妥協点を解説します。
14インチとしては重めの約1.54kg以上
最近の14インチノートPCは1.2kg〜1.4kgが主流ですが、本機は約1.54kg〜1.69kg(素材による)。
実機を手に取った第一印象も、正直「ずっしりくるな」というものでした。
- 持ち運び: リュックに入れて背負えば許容範囲ですが、手提げバッグで毎日持ち運ぶには少々重い。
- 用途: 「モバイルノート」というよりは、「据え置きメインで、たまに動かせるPC」という認識が正しいでしょう。
高負荷時のファン音が少し耳障り
Web閲覧時などは静かですが、高い負荷がかかるとファンが高速回転します。
音量自体はそれほど大きくないものの、「キーン」という高めの風切り音(高周波ノイズ)が発生する傾向があります。なので、重い処理を行う際は、少し音が気になることがありました。
画面の色域が狭く、色が淡く見える
ディスプレイは実用十分な解像度を持っていますが、色の再現範囲(色域)はsRGBカバー率 約60%程度と狭め。
- 色が薄い: 全体的に色が淡くと感じることもありました。普段使いなら気にならないと思います。
- クリエイティブに不向き: 写真編集やイラスト制作など、正確な色確認が必要な作業には適していません。
Dell 14 (DC14255)の性能レビュー!

大学生や社会人が気になる「実際のところ、どれくらいサクサク動くの?」という点を、ベンチマークテストの結果から解説します。
(※以下はAMD Ryzenモデルでの参考スコアです。Intel Coreモデルでは数値が異なる場合があります)
今回テストしたDell 14 (DC14255) の主なスペックは以下の通りです。
| CPU | AMD Ryzen 5 220 |
| メモリ容量 | 16GB |
| ストレージ容量 | SSD:512GB |
CrystalDiskMark|SSDの速さをチェック!
「CrystalDiskMark」は、ストレージの読み書き速度を計測するテストです。

計測結果
-
読み込み速度 (Read):5,161 MB/s
-
書き込み速度 (Write):3,996 MB/s
読み込み5,000MB/s超えは、ミドルハイエンドクラスに匹敵する速度。この高速SSDが、PC全体のサクサク感を支えています。
CINEBENCH R23|CPUのパワーを測定!
CINEBENCHは、CPUの純粋な処理能力を測るテストです。

計測結果
-
シングルコアスコア:1,581pts(1つのタスクを処理する際の性能)
-
マルチコアスコア:6,927pts(複数のタスクを同時に処理する際の性能)
マルチコア約7,000点は、一般的なオフィス用デスクトップPCと同等以上の高い処理能力です。Office作業やブラウジングで性能不足を感じることはまずありません。
PCMark 10|普段使いの快適さを総合チェック
「PCMark 10」は、PCの総合的な使い勝手をスコア化するテストです。

| 項目 | スコア | 説明 |
| 総合スコア | 5,442 | 非常に快適 |
| Essentials(基本的な作業) | 8,959 | アプリ起動やWeb閲覧は快適 |
| Productivity(生産性) | 9,475 | オフィスソフトも余裕 |
| Digital Content Creation(デジタルコンテンツ制作) | 5,152 | 写真・動画編集もこなせる |
快適動作の目安となる総合4,000点を大きくクリア。
特に「Essentials(アプリ起動・Web閲覧)」と「Productivity(文書作成・表計算)」のスコアが高く、デスクワークへの適性が高いことがわかりますね。
一方で、コンテンツ制作のスコアは標準的なので、本格的な編集作業よりは日常使いに向いています。
ドラクエ・FF14ベンチマーク(ゲーム性能)
一般的なゲームが動作するか確認しました。
計測結果
- ドラゴンクエストX (最高品質): 4,217(評価: 普通)
- FF14 黄金のレガシー (標準品質): 2,235(評価: 設定変更推奨)
やはりメモリのシングルチャネル動作が響いていると思います。3Dゲームを快適に遊ぶのは難しい結果となりました。
Dell 14 (DC14255)と競合製品との比較
同価格帯のライバル製品と比較してみましょう。
Lenovo IdeaPad Slim シリーズとの比較
まずは、コスパ重視の定番モデルであるDellのInspiron 16 (DC16251)と比較してみます。
| 項目 | Dell 14 (DC14255) | Lenovo IdeaPad Slim 3 Gen 8 |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 5 220 / Ryzen 7 250 | Ryzen 5 7530U / Ryzen 7 7730U |
| メモリ | 16GB | 16GB |
| 画面比率 | 16:10(作業しやすい) | 16:9(一般的) |
| 筐体質感 | アルミ(モデルによる) | 樹脂(コスト重視) |
| SSD速度 | 非常に高速 | 普通 |
| 重量 | 約1.54〜1.69kg(重め) | 約1.37kg(やや軽い) |
どちらもコストパフォーマンスに優れたモデルですが、Dell 14は「作業効率と質感・速度」、IdeaPadは「軽さと価格」というのが選び分けのポイントです。
「Dell 14 (DC14255)」がおすすめな人は、こんな人です。
一方で、「Lenovo IdeaPad Slim 3 Gen 8」がおすすめな人は、こんな人。
まとめ|Dell 14 (DC14255) はコスパと実用性を重視する方に最適!
Dell 14 (DC14255)は、「Inspiron」ブランドの後継として、その高いコストパフォーマンスを見事に継承しています。
特にSSDの速さと画面比率16:10の採用は、日々の書類作成や調べ物をするユーザーにとって大きな恩恵となります。
Dell 14 ノートパソコン(DC14255)は、予算を抑えつつも、動作の快適さには妥協したくないという賢い選び方をしたい人に、自信を持っておすすめできる一台です。
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